プロジェクト
オリエンタルコンサルタンツグローバル(以下:OCG)は、南スラウェシ州マカッサル市ならびに東部インドネシアの最高学府であるハサヌディン大学と離島事業の協力に向けた合意文書を締結しました。同州の離島に、再生可能エネルギーを電源とするコールドチェーン設備を導入することで、電化と水産業の発展を促進する事業を計画しています。コールドチェーンとは、生産地から小売まで、魚介類などの生鮮食品を、低温に保つことで新鮮かつ安全に流通させる方式です。本事業では、鮮度保持に必要な「氷」を離島内で入手できるようにし、質の高い鮮魚を市場に提供することで離島の産業振興につなげます。最初のフェーズであるパイロット事業では、氷の入手による漁師のルーティン業務の変化、魚の血抜き処理など日本の技術導入による魚の価格の変化、魚の廃棄ロスの減少を把握します。加えて、九州電力グループの九電みらいエナジーの技術協力により、再生可能エネルギー導入によるCO₂の削減、海洋汚染の減少や生物多様性の保全にも貢献します。これまでOCGは、ハサヌディン大学工学部整備事業を支援するなど、南スラウェシ州やマカッサル市と親密な関係を築いてきました。この離島事業は同社初のESG投資案件であり、離島が抱える課題を解決して地域の経済発展をうながすと同時に、食料問題の改善ほか、貴重な水産資源の保護に貢献します。SDGsの実現に向けた世界的な企業ブランドを向上するとともに、JICAや国交省からの信頼をいっそう高め、同国での幅広い事業につなげていきます。