上下水道事業、特に中小規模の事業体においては「ヒト・モノ・カネ」の課題が顕在化しています。「ヒト」においては職員や技術力の不足が、「モノ」においては施設の維持管理が、「カネ」においては財源の不足が問題とされており、守谷市も同様にこれらの課題を抱えていました。３つの課題を解決すべく、２０２３年から開始する拡大型包括委託では、民間の裁量を従来の内容より拡大しています。

まず、委託期間を３年から１０年に延長し、民間の創意工夫を取り入れやすい環境を整えました。また、事業運営の効率化や省力化などを可能とする計画・設計・施工管理をはじめとした、多種多様なコンサルタント業務を新たに追加しています。そして大きな改革として、アライアンス企業との協働開発により、現場サイドの視点を加えた、実践的なクラウド型施設管理システムを開発・導入しました。これにより、施設・日常・工事・財政の管理や点検調査、集計分析を効率的かつ迅速に行うことが可能となります。

本取り組みでは民間が主導となり、持続可能な運営基盤を確立できるような事業モデルの創出を実現しました。今後は守谷市のプロジェクトを起点とし、さらなる総合化、そして複合化を進めていきます。