ここ数年、豪雨にともない頻繁に発生する土砂災害により、道路や鉄道など斜面維持に携わる管理者たちの防災技術への関心が高まっています。ところが、これまでの計測システムはユーザーの要望を満たすものが少なく、十分に普及していないのが現状です。そこで、大学との連携で実現した計測監視技術を活用して、変形や水圧上昇が発生する可能性を未然に予測できるシステムの開発を進めています。具体的には、斜面変位と土壌水分を把握するための2つの計測方法に対して、傾斜計とトモグラフィー土壌水分計を一体化した、画期的な斜面計測管理システムです。
2019年10月より、伊豆急行電鉄と覚書を交わし、路線の斜面に開発中の計測器を設置してデータ収集を開始。今後は得られた結果から監視技術予測システムの高度化をはかり、他の鉄道会社にも展開する予定です。アサノ大成基礎エンジニアリングの技術をグループ全体で共有し、防災マネジメント領域の拡大を目指します。