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プロジェクト

インフラ整備・保全

フィリピン国 第一セブ・マクタン橋の健全度調査および緊急補修工事

第一セブ・マクタン橋の全景。海峡部の3径間連続トラス橋と、両側取付け部の鋼桁橋からなる、全長860mの鋼道路橋。

1973年に完成した第一セブ・マクタン橋は、供用後50年以上が経過し、老朽化による安全性が懸念されています。そんななか、マンダウエ湾岸道路と将来連結する予定の同橋を、今後も利用しながら4車線の橋梁を新設するか、あるいは、同橋を撤去して6車線の橋梁を新設するかが課題に。このプロジェクトである「新マクタン橋建設事業準備調査及び詳細設計調査」の一環として、今後のFS調査に先立ち、現在の同橋における運用の健全度について調査しました。将来的に交通量が増大し、車線拡幅が必要となったとき、現状の橋を利用し続けられるかの判断材料を得るのが目的で、主な調査内容は、過去の維持管理記録の閲覧および各種調査による、損傷状況の把握です。そのため、代表的な鋼部材やコンクリート橋脚、RC床版などを対象に、近接目視・打音・腐食度ほか各種調査を行いました。

調査の結果、船舶衝突時に取り替えられたトラス下弦材箱断面に亀裂が貫通していることが判明。片面ボルトを用いた当て板補強による緊急補修工事を実施し、技術指導と施工監理を担当しました。本調査・補修プロジェクトは土木学会の2023年度インフラメンテナンスプロジェクト賞を受賞しました。